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ブログにおける議論の波及


NWatchブログから、「【自閉症】自閉症を知ってほしい(3)〜誤解を解いて」

に、Trackbackをいただいた。
  Trackbackとは?


 毎日新聞の記事についてのコメントは別記事でまとめたいと思いますが、
NWatchさんが、記事を書き、Trackbackをして、他のブログへ波及していく過程
が、非常に「ブログらしい」動きなのでケーススタディとして紹介します。
★1 NWatch(2004/1/3記事)
「自閉傾向持つ宝塚市の女子中学生がアニメの声優オーディションに挑戦←一見いい話だけど 」NWatch(2004/1/3記事)

 この記事では、「自閉傾向持つ宝塚市の女子中学生がアニメの声優オーディションに挑戦 福島区/大阪」@毎日新聞(大阪)(2003/12/24)について論じています。

 まず、NWatchさんは毎日新聞の記事を一読し「いい話だな」と好意的なスタン
スで受け止めたそうです。ご自分のブログで紹介するにあたり、他に論じている
ものがないかを調べ、

自閉傾向持つ宝塚市の女子中学生がアニメの声優オーディションに挑戦日刊海燕(2003/12/29記事)

 の中で「自閉症は先天的な障害のはず」という指摘に出会います。

 問題意識を持って、さらに検索を続けて、私のこのブログを見つけ、当事者
(親)が先天的なものと解説しているよと紹介します。

 もし、そうだとしたら、毎日新聞の記事は「自閉的傾向」という用語を用い
「自閉症」とは言っていないのだけれど、このテレビアニメは「いじめによって
自閉症になった女の子の感動ストーリー」になってしまわないだろうか? と疑
問が生じます。

NWatchは次のように述べています。

引用はじまり
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多分このアニメは色々自閉症について理解を得るために作られたアニメだと思う
のですが、何かこういうのを見てるとかえって間違った知識を植え付けないかな
と不安になりますね。
========================================================================
引用終わり

 最後に、「自閉症について色々記事があるので興味ある人は見てみると良いと
思います」と私のブログを紹介してくれています。

★2 波及→カイパパ通信blog☆自閉症スペクタクル、さすらいBLOG〜脊髄反射
派〜


 NWatchの記事&Trackbackによって、他のブログへ波及が生じます。

(1)カイパパ通信blog☆自閉症スペクタクルの場合
 まず、カイパパ(私)は自分のブログに「最新Trackback」がついていること
に気がつくと同時に、さくらさんからのコメントでNWatchで言及されていること
を教えていただきました。
 さっそくNWatchをハラハラドキドキしながら訪問し、「自分のブログが役に立っ
ている」
と知り、感動してしまいました。
 これはきっとNWatchからリンクで自閉症スペクタクルへ飛んでくる方が増える
と予想し、連載記事「自閉症を知ってほしい」のリンクを整備しなおしました
(実際に昨日だけで20名以上の方がNWatchからのリンクで来訪されました)。

(2)さすらいBLOG〜脊髄反射派〜の場合
 NWatchの記事の中で、さすらいBLOG(2003/12/29記事)の一言コメント「自閉
症は、直らない病気ではない」が紹介されていました。
 しかし、NWatchからのTrackbackを受けて記事を読み、さすらいBLOGは、カイ
パパ通信blog☆自閉症スペクタクルも参照して、すぐに対応します。

「認識の誤り/己の無知を猛省」さすらいBLOG〜脊髄反射派〜(2003/1/3記
事)

 を訂正記事として掲載しています。

 またこの際に、さすらいBLOGは12月29日付け記事を削除あるいは知らん顔して
修正するのではなく、

※俺の勘違いのようです。詳しくはJanuary 03, 2004のエントリー参照。

 と注記する形で修正を加えています。これも、「いったんエントリした記事は
削除してはならない」というブログの原則に忠実な形で行われています。

参照:レベッカ・ブラッド著『ウェブログ・ハンドブック』p.164より

引用はじまり
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4.後で変更する必要がないようにエントリ(=記事※カイパパ注)を書くこと。
そして、変更する場合もリライトしたり削除するのではなく、エントリを追加す
ること
========================================================================
引用終わり

 さすらいBLOGの対応にも感銘を受けました。

★3 まとめ的に〜ブログは評価を奨励する

 ブログ構築ソフトの多くには、コメントやTrackback機能が初めから内蔵され
ており、ブログ間コミュニケーションを促進する道具がそろっています。実際に
それを活用するかどうかは、個人に任せられているのですが、今回のように1つ
の記事を書くために他のブログを参照し、Trackbackを送り、それに応えて別の
ブログが記事を修正・あるいは新規に書く
――
 さらに読者がリンクを辿って自分が行ったこともないところを訪問し、もしか
したら、新たにそこを気に入るかもしれない
――
 1つの典型的なコミュニケーションのように受け止めました。

 ブログがブログを論じること(メタブログ談義)を、ブロガーは好んでやりま
す。今やっているこの記事もその1つです。

「ブロガーは自己言及が多すぎる」と批判を浴びることもあるようですが、
・ほとんどのブログが個人で運営されており、
・数も膨大な中で
・「読むに値する存在」を見つけ紹介することは、

とても創造的な行為であり、やっていく価値のあることだと考えます。

「ブログは評価を奨励する」――これもレベッカ・ブラッドの言葉(p.31)です。
相互に評価(もちろん+と−両方)しあうことは、これから形作られていくブロ
グ・マナーの中で、大切にしていきたいと感じました。

★4 宿題について

「認識の誤り/己の無知を猛省」@さすらいBLOG(2004/1/3記事)の指摘

引用はじまり
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ただ、この記事を読み返して思ったのだが、この記事を書いた記者自身にも、認
識の誤りがあるように思う(いや、責任転嫁するつもりはない)。
自閉症が先天的な脳の障害だと、認識した上でこの記事を読むと、頭が混乱きま
せんか?記事を見ると、まるでいじめが原因で自閉症が発症したというふうにも
読める。このことは、自閉症は先天的障害であるという事実と、矛盾しているよ
うに思えるのだが。
それとも、後天的に自閉症が発症することもあるのだろうか・・・。
でもそれだと脳の障害ではないから、これは・・・引きこもりのことをさすのか。
「自閉症」と「自閉傾向」と「引きこもり」は混同されているんだなぁ(俺自身
も1時間前までそうだったが)。つまりこの記事は、自閉症に対する一般的な認
識はこんなもの、という事実を表しているような気がしないでもない。
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引用終わり

 この指摘・疑問は極めて正当かつ重要なものです。ただ、論じるには準備が必
要なので、宿題とさせていただきます。