■障害者支援費制度と介護保険との統合〜施設への補助と居宅支援サービスへの補助どこがちがう?

★注目サイトの言及〜支援費制度と介護保険との統合について障害者施設はどう考えている?

 私が最近注目しているサイトに、

・障害福祉〜かざぐるま
http://maroon.way-nifty.com/welfare/

・くもり、のち、はれ(介護保険日記)
http://tauler.tea-nifty.com/kaname/

 があります。
 障害者支援費制度と介護保険との統合問題について、タイムリーな情報提供を行っており、とても参考になります。
 両サイトが同時期に、介護保険との統合問題について、障害者施設に関する議論がほとんど聞かれないことを記事にしています。

・くもり、のち、はれ: 介護保険日記21 障害者部会、部会長案を介護保険部会に提示
http://tauler.tea-nifty.com/kaname/2004/06/21.html
少し気になるのは、支援費の費用構成。
全国レベルではっきりと現れていますが、支援費は介護保険よりもずっと施設重視。
施設経費に比べれば、在宅支援など微々たるもの。
けれども、施設への言及、少ないような気がします。

・障害福祉〜かざぐるま: 支援費制度改革〜障害者施設では?
http://maroon.way-nifty.com/welfare/2004/06/post_17.html
支援費制度(障害者施策)と介護保険制度の統合問題については、障害者施設団体の動きが鈍いことがかなり気になっています。
例えば、知的障害者施設の団体である日本知的障害者福祉協会。
会員専用ページ(会員=協会加盟施設)に統合問題に対する見解が掲載されているものの、一般向けには非公開で、非常に違和感があります。
要するに、障害者施設として何を考えているのかが、ほとんど伝わってこないのです。
このことは、障害者施設独特の「閉鎖性」を端緒に表わしている、と言い切っても、決して過言ではないでしょう。
言い換えれば、「まさに変わろうとしている」障害福祉に対する危機感が、きわめて希薄なのです。

★危機感が希薄なワケ〜施設に対する補助は法に定められた「義務」

 支援費予算が不足する危機的状況の中、施設に関する言及がない、施設に危機感が希薄、なのは合理的な反応といえます。
 なぜなら、施設にかかる費用は、国が10分の5を負担することが、知的障害者福祉法で「義務」付けられているからです。
 一方で、居宅支援サービスに関する補助は、2分の1以内を補助することが「できる」規定となっており、国の予算のうち、まず義務的な補助を支払ってしまった後に、余ったお金で居宅支援サービスへの補助額を国の裁量で決めることができるという構造になっています。

 ノーマライゼーションの思想、地域で暮らす、と国も言い始めている中で、このままの制度でいいのか。障害者支援費制度は、単に財源の問題ではなく、これまでの施設重視の施策の見直しと密接にリンクしています。

【参照条文】
・法庫:知的障害者福祉法
http://www.houko.com/00/01/S35/037.HTM#s5
(国の負担及び補助)
第26条 国は、政令の定めるところにより、第22条又は第23条の規定により市町村又は都道府県が支弁した費用について、次に掲げる費用の10分の5を負担する
1.第22条第1号の3【市町村が設置する知的障害者援護施設の設置及び運営】の費用(知的障害者通勤寮支援に係るものを除く。)
2.第22条第2号の費用のうち、第16条第1項第2号の規定による行政措置【児童の施設入所等の措置】(知的障害者通勤寮に係るものを除く。)に要する費用
3.第22条第3号の費用のうち、知的障害者更生施設又は特定知的障害者授産施設の設置に要する費用
4.第23条第3号の費用のうち、知的障害者更生施設又は特定知的障害者授産施設の設置に要する費用

2 国は、政令の定めるところにより、第22条の規定により市町村が支弁した費用のうち、同条第1号の2の費用【市町村が行う居宅生活支援費又は特例居宅生活支援費の支給に要する費用】(知的障害者地域生活援助に係るものを除く。)及び同条第1号の4の費用(第15条の32第1項の行政措置のうち、知的障害者地域生活援助の提供若しくは提供の委託に要する費用又は同条第2項の行政措置に要する費用を除く。)については、その2分の1以内を補助することができる

※【 】内はカイパパ補足。

【参考】
・朝日新聞2004年06月22日(夕刊):障害者の在宅サービス補助、約170億円不足の見通し
http://www.asahi.com/politics/update/0622/005.html