■東海市民病院「心理発達外来」を拡充→一貫した支援へ

 覚えていますか? この過去記事を。

・2005年11月20日:輝く☆@東海市民病院 心理発達外来
http://kaipapa.livedoor.biz/archives/50253099.html

 一歩一歩実績を積み重ねて――自閉症協会愛知県支部父親部の仲間である、早川星朗医師が、ついにまた一歩夢の実現に踏み出しました。1人が「こうありたい!」と願ったことを、周りに話し、実際にやってみて、仲間・支持者を増やし、実現していく、その過程を目撃している感動があります。

・中日新聞(愛知県版)2006年9月2日:【知多】心理発達外来を拡充へ〜東海市民病院の小児科
http://www.chunichi.co.jp/00/ach/20060902/lcl_____ach_____000.shtml
 東海市は市民病院小児科が開設している「心理発達外来」を来年度に施設、人材ともに拡充する方針を固めた。自閉症や学習障害(LD)など発達障害児の診療をする外来で、現在の医師1人の態勢から臨床心理士と言語聴覚士、保育士を加えたチームにし、診断から療育まで一貫して行う。自治体病院では全国でも珍しい取り組みという。
 全文はこちら

・こうくんを守れ!!!: 診断から療育まで
http://koumama.seesaa.net/article/23159949.html
 ↑こうままブログで、写真入り切り抜きを見られます。

・TP BLOG 〜つぼみパパblog〜: 東海市民病院に発達支援機関設立!
http://tubomipapa.air-nifty.com/tpblog/2006/09/post_5b99.html
 ↑つぼみの会父親部からの祝福のことば!

★うらやましがる前に…

 ところで、ここで「東海市はすげー」で思考をとめないでいただきたいのです。特に専門家の方たちは。

 たとえば、愛知県の発達障害者支援センター名古屋市の発達障害者支援センターは、医師、臨床心理士、言語聴覚士、保育士などが常駐する、それぞれ愛知県コロニー名古屋市児童福祉センターの中に設置されています。フルセットで専門家を備えている、アドバンテージ(有利さ)を発達障害者支援センターとしてどのように活かしていますか?

 また、発達障害者支援センターの役割である、地域の支援資源を「つなぐ」機能をもっともっと現実化していかないと、東海市以外の住民も東海市民病院に殺到してしまってすぐにまた初診が1年待ち2年待ちとなってパンクしてしまうでしょう。
「1つの機関・施設がフルセットで支援をする」というのはわかりやすくて、効率的にみえます。私たちはついつい「それが理想だ」と思いがちです。しかし、それでは対応が追いつかないし、教育の機能など、病院がフルセットの中に加えることができないものもあります。

 私は、いつもNASプロジェクトが提案した名古屋市発達障害者支援センターの基本理念を思い出します。
当事者のニーズに応え、生涯にわたる一貫した支援を実現するため、
地域を育て、サポート資源を発掘し、つなぎあわせる連携の中心となり
自閉症・発達障害をもつ人が、安心してしあわせにくらせる名古屋市にする
 私が願うのは、困っている専門家が適切な支援が出来るようにサポートすること+そして専門家同士をつなぐ=お互いが知っている→顔見知りである→助け合える仲間である状態にもっていく仕組みをつくることです。

 早川医師は、自分から動いて、流れをつくったのです。

 待っていても、幸運は空から降ってきません。自然に、専門家のネットワークが生まれるかといったら疑問です。
 ゴールを明確にして、日々やるべきことをやって、少しずつでもいいから前進を続けること。足りないものを嘆き、他人や世の中を呪う前に、恵まれているもの、自分自身の手が届くもの、自分にできることをやろう――「自分がやる!」覚悟のすごさといつか成果が見えてくる素晴らしさが、早川医師の姿から伝わってきます。

 うらやましがる前に、わが身を振り返り、「自分にやれること」を真剣に考えてみませんか? 私も私にできることをやります。