2006年09月11日

愚痴と内省

■愚痴と内省

リクルートフェローの野田稔さんが、講演の中で「会社社長としての自分はリーダーとして明るく元気にメンバーを率いていかなければならない。バランスをとるために内省を大切にしている。内省のためのメンターを自分は持っている」とお話しされていた。

7月頃行き詰まって悩んでいたとき、心にたまるモヤモヤを何度もH.Suzukiさんに聴いてもらった。
そのときの私は、いかに自分が正当であり理解してくれない周囲がヒドいかについて論理的に証拠を挙げて説明した(つもりだった)。信念を持って糾弾するのだから、燃え上がるぐらい激しい攻撃を吐いていた。
H.Suzukiさんは黙って、時々うなづきながら聴いてくれた。批評めいたことは一切言わず、反論もせず。
私の勢いが収まり、話が終わると「また話しましょう。いつでも声かけてよ」と一言言って、あとは神戸のステーキの話なんかをするんだ。

話終わった後ひとりになって考えて、「一方的な糾弾をしすぎている」自分を見つけた。相手にだって「良い面」や「言い分」があるはずなのに。

そして気づく。「おれは愚痴を言っていた」と。

周囲の不当さを訴えていたつもりが、言葉にして話してみたら、ひたすら自分を正当化し成果があがらないことの責任を他人に押しつけようとしていた。フラストレーションの源は、力不足で変化を起こせない自分自身にあるのかもしれないのに。

愚痴だと自覚した瞬間、気持ちがスッキリとした。自分の未熟さが可笑しくなった。愚痴のイガイガを取り除いたら、そこに内省があった。

言葉にならず胸にうずまく思いは、見えない煙。
愚痴は黒い煙。
煙を出せば「あそこでくすぶっている愚か者がいる」と見つかってしまうが、それをおそれて吐き出さないでいたら窒息してしまう。

愚痴を吐いて吐いて吐きまくって、煙が晴れてようやく自分がみえてくる。
かっこつけず、いい子ぶらずに、「愚痴が始まり」でもいいんだ。

煙を出すには煙突がいる。
メンターは煙突。
煙突はただ「通す」。
煙が空に上がっていけるように。

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この記事へのコメント
あぁ、俺もこの歳になってもやってるようなぁ、こういうこと。愚痴と内省……我が身に沁みて読ませていただきました。こういう時、H.Suzukiさんみたいな人がいてくださるって、ありがたいですね。なるほど、煙突か。俺も欲しくなるな、そんな煙突みたいな人。……でも、カイパパの自己表白って、自己にとどまらないで、周りに波及していく不思議な力を持ってるよね。
Posted by Ichige at 2006年09月11日 11:12
「障がい者の就労を広げる集い」を開催しましたNPOパンドラの会の岡部です。HPに掲載をして頂いたと聞きお礼申し上げます。今後ともよろしくお願いします。
Posted by npo パンドラの会  岡部 at 2006年09月11日 18:07
『周囲の不当さを訴えていたつもりが、言葉にして話してみたら、ひたすら自分を正当化し成果があがらないことの責任を他人に押しつけようとしていた。フラストレーションの源は、力不足で変化を起こせない自分自身にあるのかもしれないのに。』

読んでて思い当たる節が多々あり胸が痛かったです。

そしてやっぱり僕は周りの人に恵まれているんだなぁ、と実感。

窒息しなくてすんでいるのも「ちゃんと吐き出しな、きくからさ」といってくださる人たちがいるから。

よし、頑張ろう!って思えました。(^^)


Posted by 梅吉 at 2006年09月12日 00:35
>ichigeさん

ご無沙汰しています。昨年の今頃は、ちょうど本の仕上げのクライマックスでしたね。もう一年なんですね。

…でも、カイパパの自己表白って、自己にとどまらないで、周りに波及していく不思議な力を持ってるよね。

そうですか? うれしいです。個人的な問題を社会化する、という言葉を教えてくれたのはichigeさんですからね(^^)

自己表白と打ったら、自己漂泊と変換されて、こっちのほうがらしいかもなあなんて思いました。
Posted by カイパパ at 2006年09月12日 08:11
>岡部さん

はじめまして。カイパパです。
先日のシンポジウムはK先生から案内をもらってブログで広報させていただきました。

つぼみの会父親部からも3名参加しました。雇用する事業者に対する情報発信という面でユニークで意義のあるものだったと聴いています。

こういったアクションをどんどん次につなげていきたいですね!
今後ともよろしくお願いします。

>梅吉さん

いつもあなたの奮闘ぶり、成長には頭が下がります。

なかなか梅吉さんの「煙突」に徹しきれない私ですが、もっと修行して一緒に成長していけたらいいなと思ってます!
Posted by カイパパ at 2006年09月12日 08:30
主夫であるふみちちの日常は、同じ学校のおかあちゃんたちとの「愚痴をぶちまけ会」や「愚痴聞いてあげるよ会」の世界です。はじめは、お母ちゃん達の井戸端的愚痴論議にずうっと押され気味だったけど、いまじゃあ自分もその一員。しっかり愚痴ってます。だからって、結局なあ〜んにも解決しないんだけど、気持ちがすっきりしてるし、いつの間にか冷静さも取り戻していたりします。恐るべし、井戸端論議パワー!!
愚痴る相手、愚痴られる相手がいるというのは、幸せです。ふみちちは、どんどん主婦化していきます。(*^_^*)
Posted by ふみちち at 2006年09月12日 21:42
すんません。愚痴ネタで反応してコメントしています。
私は自分のblogで愚痴ネタを時々書いてはけ口にしてしまっています。愚痴って他人が見た時は気持ちのいいものではないのかもしれません。でも、愚痴は今の現状に満足しきれていない、“フラストレーションの源は、力不足で変化を起こせない自分自身にあるのかもしれない”かもしれませんが、その変化を起こしたいと想う原動力だとも思っています。
“愚痴が始まり”でいいのだと私も思います。ただ、「内省」するという謙虚さと、身近にそれを聴いてくれるメンターがいるということは重要ですね。私の場合、あまり職場にはそういう存在はいないような気がしますが、良き友と妻が聴いてくれます。ありがたい存在です。
とりとめもないコメントですみませんが、何か書きたくて…。
Posted by たけpon at 2006年09月13日 02:25
人間らしさが親近感☆そこが、カイパパの
ブログの大好きなところでもあります。
また、新たな☆気づきをされたのですね〜。
祝☆更なる ステップ・アップ!

鈴木さんも素敵♪

いつも、陰ながら応援させていただいております☆
・・・というより、
いつも励まされているというのが正解デスガ☆感謝

よ〜し、私も 煙をモクモク吐き出して
また、毎日を頑張ります(*^_^*)
 
Posted by 健ちゃんママ at 2006年09月13日 11:53
いいですね、「愚痴」で終わらないところが、さすがカイパパだと思います。
若いころは、「愚痴」というのは格好悪いと思っていたし、「言うてせんないこと(言っても仕方がないこと)は言うな」というのが自分の美学でした。今も、「言うてせんないことは・・・」という気持ちは変わりませんが、要するに、「言うてせんないこと」にしなければよいのだ、「言うてせんないこと」にとどまるならば、それは「愚痴」だけれど、そうでなく、次のステップにつながるならば、問題提起であり、問題発見であり・・・と発想の転換をするようになりました。
「愚痴」を上手に出させてくれる人は、貴重です。助産婦さんのような人ですからね、まさに、ソクラテスメソッドです。素敵な人が身近にいてよかったですね。
Posted by MOMO at 2006年09月14日 10:17
カイパパ通信を読んでいると、おもわず「うんうん」と声を出してうなずきたくなるときがあります。

この記事もそう。

メンターは煙突。

うんうん。
Posted by JT at 2006年09月14日 16:56
・・・たくさん失敗して、たくさん凹んだ方がいい。
     その分だけ夢が広がるから・・・

これは、ゴルフの宮里藍ちゃんの言葉です。私はこの言葉が大好きです。

この1週間コメントしたいと思いつつも、ずっと言葉が見つかりませんでしたが、ふとこの言葉を思い出しコメントするきっかけになりました。
カイパパさんは、きっと心がものすごく繊細なんだろうと思います。その繊細さがゆえに、相手の気持ちも理解してしまう為、悩んでしまう事もあるのではと感じました。
偉そうな事言ってすみません。繊細と言えるか分かりませんが、私は相手がどう思っているかを考えすぎて悩んでしまう事があります。
Posted by ふーぱぱ at 2006年09月19日 03:45
長くなり恐縮ですが続きです。

この記事はカイパパさんのお人柄が良くでているんだろうと思います。愚痴っぽい事を発信するのは、ものすごく勇気が必要だと思いますし、愚痴に終わらず新たな力に変えていける所がスゴイと感じました。「記憶に残る言葉」も大好きで、私も真似していましたが、冒頭の藍ちゃんの言葉もその内の1つです。

それにしても、私もH.Suzukiさんのような大きな人を早く見つけたいと思います。
Posted by ふーぱぱ at 2006年09月19日 03:52