昨日の記事「穴を見つける会(1)」の続きです。

穴を見つける会の第1回の目的は、「穴にいる人の事例(データ)出しと穴を仮定する」ことでした。

まず、「それはわかっているんだけれど、どうしようもできないんだよね」と、言われてしまっている人を思い出して──
◯穴にいる人

◯困っている(いた)こと、苦しんでいる(いた)こと

◯どうしてその状況に陥ったか(プロセス)

◯その人を取り巻く環境(人とのつながり等)

を参加者がシートに書きだして、ペアでエピソードを共有しました。

そのあと、壁に貼り出して、「いったいこれはどんな穴なんだろう?」という話し合いをしました。

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シートに書き出された事例は様々でしたが、全くバラバラかというとそうではないように思いました。

<複合的>
 たとえば、DV被害、精神障害、要介護の親をもつ、外国籍、と重なりあった家庭など

<支援の手が届かない←申請主義ゆえ>
 知的障害をもつ親と専門的療育を必要とする子どもの組み合わせ(複合的とも言える)

<障害認定はなくて、支援がなく、本人自覚もなく、働けない>
 軽度知的障害や発達障害(アスペ?高機能自閉症?)、境界性人格障害?

などが、複数共通して出ていました。

障害者の就労の場を提供しているNPO法人からの参加者のことばが印象に残っています。

「障害者手帳が取れれば、福祉的就労で働いてもらえるかもしれない人だけど」
「でも、『こんな単純で簡単すぎる仕事は嫌だ』と拒否されるかな」

……職を得て、働いて、お金を稼ぐことが、難しい。

続きます

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