名古屋市障害者基本計画(第3次)(案)について(パブリックコメント)、以下のとおり意見を提出しました。

名古屋市健康福祉局障害福祉部障害企画課 御中

 この計画は、人が幸せになる権利が、様々な理由で妨げられている現状を変えていくための計画であると理解しました。

「第2章 重点的に取り組むべき施策」の5つは、まさしく重点的に取り組み、実現すべきことだと考えます。このうち、第1と第2に関連して、意見を述べます。
第1 障害を理由とする差別の解消を進めるとともに、アクセシビリティの向上と権利擁護の推進を図ります。

第2 生涯を通じて安定した地域生活がおくれるよう、当事者主体の総合的な支援を進めます。

<地域生活について>第3章5 生活環境 (2)住宅・住環境の整備の推進

 NHKで、地域にグループホームを建てようとした際に住民からの反対運動が起きて建設できなかった全国での事例が報道されていました。「住む場所」は、人が生きるうえで最も基本となるものです。「障害がある人が近くに住むことは迷惑だ。やめてほしい」と妨害する行為は差別です。

 名古屋市は、偏見や差別をなくす施策に取り組んでいると思いますが、啓発に留まらず、地域住民の間で起こる差別事例に対して、「差別は許さない」スタンスで仲裁を行う仕組みの実現を、計画に盛り込んでいただきたいです。
 また、問題がこじれる前に、早い段階から、グループホーム建設を名古屋市として支援する体制を整えることも必要と考えます。

 グループホームや一人暮らしなど自立した生活を希望しているにも関わらず、家族介助によって暮らしている人たちが多くいると思います。何から始めたらよいかがわからないため、声を出せていません。そこで、名古屋市として、障害を持つ本人および家族が持つ「誰と、どのような住まいで、暮らしたいか」について実態調査を行い、ニーズ把握を行うことを計画に取り入れていただきたいです。

 愛知県が「既存の戸建て住宅をグループホーム等として活用する場合」に、建築基準法の用途変更手続きについて規制緩和に取り組んでいます。名古屋市としても、同様の規制緩和に取り組み、グループホームの建設を側面的に支援してください

 グループホームの量的充実を計画のなかに取り入れるべきです。

<意思決定支援>

 障害があるために、情報にアクセスできず、十分な理解ができず、自らの意思で選択することができないことが多くあります。
 計画(案)第3章(2)情報・意思疎通の支援の充実.Α嵜靴燭憤媚彖堕婿抉隋意思決定支援」について、期待をしています。

 日々接している支援者が「言語での表出ができないから、意思が存在しない」と決め付けていないか自ら問い、「必ず、この人の意思があるはずだ」と考えて、意思を汲み取るための創意工夫をすることが大切だと考えます。市が新たな意思疎通支援・意思決定支援を検討するに当たって、支援者が集まり、情報交換やお互いのスキルを向上させる場を設ける取り組みを提案します。

<権利擁護>

 障害者虐待防止法が制定され、名古屋市での取り組みも今後進んでいくと思います。
 「理解ができない環境に長時間おかれ続けること」も虐待です。本人の感じていることを想像し、本人を主体とした支援が当たり前に行われるように、療育、教育、就労、生活のすべての場面で周囲の人々の関わり方を見直していく必要があります。
 権利擁護と意思決定支援は表裏一体のものです。障害のある人の意思を引き出し、しっかり聴ける人材を養成してください。

 計画(案)「第3章7 差別の解消・啓発(1)‐祿欧鰺由とする差別の解消と権利擁護事業の推進」には、障害者虐待相談センターの窓口の充実が書かれています。
通報に迅速に対応することはもちろん重要ですが、千葉県袖ヶ浦福祉センターでは、施設の中で行われている虐待について通報がなされず放置されていました。通報を待っていては救済されない場合があります。
 そこで、虐待の危険がある施設や支援機関(ヘルパー事業所なども含む)に対して、第三者監査の仕組をつくり、虐待を早期発見し救済することを計画に盛り込むべきと考えます。