今、「発信」のモデルとして最も注目している人が、津田大介さんだ。
Twitterで、彼をフォローし始めてからずいぶん経つ。きっかけは、歳が近くて、同じキャンパスにいたことがあって、中日ファンというところに親近感を覚えたからなんだけど。今では、有料メールマガジンも購読するほどに。考えてみれば、ほぼ毎日津田さんの発信に触れている。

著書は、動員の革命 - ソーシャルメディアは何を変えたのか (中公新書ラクレ) [新書]ウェブで政治を動かす! (朝日新書) [新書]を読んだ。

津田さんの本は、読みやすい。スッと読めてしまう。内容も、「知ってるよ」と思うことが多い。
だから意味がないかというとそんなことはない。彼は、ソーシャルメディアに深く関わっている人たちの世界と、外の世界を「通訳」として橋渡す役割を自覚的に果たしているから、津田さんの本を読むと自分の頭が整理される。

SNSを多少やっていて「知ってるよ」と思う人間が、「違うよ」と引っかからないことがすごいと思う。通ぶった解説をして墓穴を掘る人がよくいるけれど、津田さんの場合はその心配がない。

その中でも、今回読んだTweet&Shout [単行本]は、一番おもしろかった。自分が、音楽が好きで、ライブにもよく行くので、今回のテーマは興味深かったのだが、得られたものはそれだけではなかった。

あとがきにある内容紹介が、まとまっている。
本書は、インターネットが我々の日常に根付いたここ15年ほどの情報環境の変化が、コンテンツ産業(とりわけ音楽産業)にどのような変化をもたらしたのかを紐解き、クリエイターが既存の仕組みや資本に頼らず、自らプロモーションを行い、生み出した作品をリスナーや読者、視聴者などの消費者に届けるところまで構築することで、自由な創作環境を手に入れられるということを解説した、ある種のノウハウ本だ。

自由な創作環境を手に入れる具体的な方法として、津田さんは「300人を確保することだ」と言う。
「毎月500円の収入をもたらしてくれるファンを300人捕まえなさい」ということになる。500円×300人=15万円。毎月ファンが喜ぶコンテンツを提供し続ける対価としてげっ会費を徴収することで、ニュー・インディペンデントの柱が生まれるのだ。

確かにそのとおりで、毎月500円なら払いたい!と思うアーティストは私にもいる(津田大介さんのメルマガに630円払っている)。そして、300人だったら、エンターテイメントを目指す人がつかめなければ将来の展望もないだろう。

で、わたしは、自分が関わっているノンプロフィット(非営利)の活動も同じだと思った。
もし毎月15万円の収入が確保されたら、一人を常勤で雇うことができる。常勤職員がいると、活動の幅と質がぐっと広がる。
NPOの場合、月会費はあまり一般的ではないが、500円×12月=年会費6000円の設定は多い。この年会費を払ってくれるサポーターを300人集めれば、1人の常勤職員を雇うことができるわけだ。

笑顔を増やしていく活動という意味では、アーティストのやっていることと似た面がある(というか、NPOだから高尚だ、とか思っていない)。300人以上の方に「毎月500円払いたい!」と思ってもらえるような活動をして、実績を情報発信していくことを、まずは目指そうと思った。

本書中の、対談記事「アジカン」ゴッチと一緒に考える、3・11後の日本はおすすめです。

そうそうそれで。
3月1日に、刈谷で「NPOの「情報流通」促進事業フォーラム2014」というイベントが会って、ここに津田さんが来る。わたしも参加します。
こんなにも早く直接お会いする機会が来るとは! 楽しみです。