Mさんは、カイの最初のヘルパーだった。6歳のときからずっと見てきてくれた。
一番たいへんだったときに、わたしたち家族を支えてくれた。
その彼が、郷里に帰る。今日は家族であいさつにきてくれた。

間が悪いことに、わたしも妻も風邪を引いてしまって、ちゃんと名残を惜しむことができなかった。
でも、たくさんのことばよりも、思いは通じあっている。

私たち夫婦の会話で、「二人とももし死んでしまったら、カイを誰に託す?」という問いが出たときに、二人とも迷わず「Mさんに」と思った。
他人だけど他人じゃない。カイを弟のように思い、育ててくれた。

責任感が強い彼は、今、自分の家族のために、名古屋を離れる決断をした。
とても、さみしい。近くにいなくなることを心細く思う。

彼ともし出会っていなかったら、わたしたち家族は今のようには暮らせていなかった。
Mさんはわたしたちの恩人。そして、わたしたちの家族。
東北に、親戚ができたと思おう。いつか、カイを連れて会いに行こう。

記憶の強いカイはMさんを決して忘れないよ。水曜日にはきっと要求するね。
だけど、カイは、Mさんのおかげで「信頼すること」を覚えたから。大丈夫。また会えるから。


カイパパ本の出版記念パーティーのときに、初めてのロングケアにMさんとカイが二人して旅立つ姿を、今でもありありと思い出せる。あのときから、11年。

他人を信じて託す気持ちを、Mさんが教えてくれました。
Mさん、本当に本当にありがとう。これからも「家族」でいてください。