■【光とともに】第3話:祖父母を最強サポーターに!

★はじめに

 カイパパ通信blog☆自閉症スペクタクルでは、ドラマ「光とともに…」をきっかけに、私たちの体験や思いを重ねていくことを目指しています
 第3話をきっかけに、
(1)祖父母を最強サポーターに!←本日の記事。
(2)自尊心を育てる(明日の記事)
 を語りたいと思います。

※休暇をとっていたため、ドラマ放映から1週間遅れになっています。


■【光とともに】第3話:祖父母を最強サポーターに!

★1 複雑な祖母の思い

 第3話では、山口達也演じる光パパの母親(光の祖母=高橋恵子)の揺れ動く心の葛藤が印象的に描かれます。光ファミリーの助けになりたい……、でも、光ママに「自閉症は治ったの?」なんて憎まれ口を叩いてしまうくらい関係がこじれてしまっています。

 そこで、あまり話題にされることの少ない祖父母の理解について考え、関係修復のヒントを探ってみようと思います。

★2 祖父母にとって可愛いのは「わが子」
 ポイントは、祖父母にとって、可愛くて心配でならないのは自分の子(高橋恵子にとっての山口達也)であるということです。
 愛情を図式化すると、

 わが子>孫>…>…>嫁(ムコ)

 となります。

 祖父母は「祖父母」である前に「親」なのです。孫の自閉症はショックはショックなのですが、それよりも、落ち込み悲嘆にくれるわが子、これから「大変な負担」を背負って生きていかなければならないわが子、そんなわが子の「不幸」が、親として心配でつらくて仕方がない。
 ――解決の糸口はそこにあります。

★3 祖父母の理解、サポートを得るためのヒント

(1)祖父母への障害の告知は、息子(娘)から直接に、ムコ・ヨメ抜きの親子水入らずの状況ですること

 当然、混乱と涙があるでしょう。ムコやヨメに対する聞くに堪えない悪口もあるかもしれません。反論したくなっても、グッとこらえて黙って聞いてあげましょう。祖父母も、「喪に服す」機会が必要ですから。
 そして、その時、その場で、

(2)息子(娘)の立場から、心情を訴えましょう

「父さん、母さん、オレもすごいショックでどうしていいかわからない。児童相談所からはこう言われている。これからの成長を信じて、がんばろうと思うが、妻もまいっていて危険な状態だし、父さんと母さんの理解と支えが必要なんだ」と。
 祖父母は、涙ながらに語るわが子をムチ打つようなまねはできないでしょう。
「この子を守らなければ!」と親として思います。孫の心配よりも、わが子にしあわせになってほしい思いが強く出るのです。

★4 ドラマでおさらい

 ドラマはうまく描いていると思うのですが、光ママは、光の障害の告知を光パパのいない状況で(第1話:お葬式のシーン)高橋恵子に対して不十分な形でしてしまいました。
 その後、光パパは妻子を守る気持ちから自分の母親に対して「おれたちは大丈夫だから。おふくろはほっといてくれ」という姿勢を示してしまいます。自分の母親がわが子に手を差しのべたい気持ちをシャットアウトしてしまっています。
 これでは、高橋恵子は歩み寄りようがありません。

 対照的に、光ママは、自分の母親には、直接・二人きりで弱い自分をさらけ出して、光の障害を告知しているんですね。その後、光ママの母親は無限のサポートの源として助けになっています。

★5 助けになりたいと願う「親」の思い

 高橋恵子の思いは、こじれてしまっていますが、光のために名前を書いたクレヨンや色鉛筆をプレゼントしたり、歩み寄ろうとする努力が見えます(第3話)。
 でも、高橋恵子が「本当にしてあげたい」と願っていることは、「わが子(光パパ)の助けになって、幸せな笑顔を見たい」ということではないでしょうか。

 関係修復に遅すぎることはないので、光パパは自分の母親と直接・水入らずで、母親の思いに耳をかたむけ、自分のショック、これまでの苦しみ、日々の生活の大変さ、これからどうしていきたいかを語り、
「しあわせになるためには祖父母のサポートが必要だ」
 ということを切に語り合えたらいいですね。

★6 これから、祖父母に伝えていく方へ

 もしもみなさんの中で、祖父母との関係について悩んで見える方がいるとしたら、繰り返しになりますが、

「祖父母は、孫や誰よりも、わが子(つまりあなた)が大事」

 だということを忘れずに。心の底から、「お父さん、お母さん、私を助けて!」と話してみましょう。親は、わが子のためなら無限の力を発揮しますから、ネ!
 世界最強のサポーターをゲット!しましょう。


【光…をきっかけに語ろう】
 みなさんはどのように祖父母に自閉症のことを伝えましたか?
 そのときのことを、もしよかったらコメントかTrackbackで教えてください。


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