
★1 厚生労働省が障害者支援費と介護保険の統合協議を呼びかけ
障害者支援費の財源(現在は一般財源(税)方式)について、厚生労働省から新しい動きがありました。
「障害者支援と介護保険の統合協議、7団体に参加要請」@読売新聞 2004/01/20
厚生労働省は、主な障害者団体に対し、介護保険と障害者福祉施策の統合に向
けた協議に参加するよう、正式に求めた。団体側は個別に検討した上で、近く対
応を1本化するという。
厚労省障害保健福祉部の塩田幸雄部長は、全国自立生活センター協議会やDP
I(障害者インターナショナル)日本会議など7団体の代表に対して、身体、知
的障害者の支援費制度が、財政的に将来の見通しが立たない点を強調。保険料と
税で賄う介護保険を活用することで、「支援費制度のエンジン部分(財政面)を
強化できる」と説明し、統合の必要性を訴えた。また、支援費制度の対象になっ
ていない精神障害者の福祉を大幅に向上させる意向も示した。
★2 私の考え
私は障害者支援費の財源を介護保険と統合することについての賛否はまだ保留
しています。
その一番の理由は、動きのある知的障害者(主に自閉症)に対する適切なサー
ビス単価設定が、高齢者介護と同様に引き下げられる可能性があり、その場合、
「手間のかかる」知的障害者への支援を行う事業者がなくなってしまう危惧を
覚えるからです。(詳しくは関連過去記事(1)で論じています)
その危惧に対して、厚生労働省は、
その上で塩田部長は、「介護保険に『入れてもらう』のでなく、障害者のニー
ズと合った形に『変える』という前向きな気持ちで議論する」と述べ、「そのた
めには皆さんの応援が不可欠」と呼びかけた。
(略)
厚労省は、介護保険との統合によって、障害者福祉全般の底上げを図る方針。
同時に保険料の徴収範囲拡大による保険財政の安定化も目指している。
と答えたといいます。
信用していいものか? 2003年末の障害者支援費切り下げ案を思うと、にわか
には信用できません。
★3 何をすべきか?
まずは、話し合いのテーブルにつくかどうかが第一関門です。参加要請された
7団体の中に(社)日本自閉症協会は入っているか新聞記事からはわかりません
が、厚生労働省が名指しした団体だけで決めていい問題ではありません。
「わが子が地域で生きていくために」何がベストな方向性なのかを自分たちで考
えて行動していかなければならない時なのだと思います。
この報道は、生活支援ネットワーク愛知の掲示板で知りました。#120発言です。
NPOふわりの戸枝さんの意見も読めます。ぜひ訪問してみてください。また、下
記のとおり集会が開かれます。参加できる方はぜひどうぞ(私は平日なので厳し
いかな)。
★4 1月28日(水)生活支援ネットワーク愛知の集まり
【日時】:2004年1月28日(水)19時〜
【場所】:喫茶なちゅ(地図)
愛知県半田市板山町1-28-12 TEL:0569-20-5900
【趣旨】:これからの活動方針整理と役割分担
【参加資格】:趣旨に賛同される方はどなたでも参加できます
【関連過去記事】
(1)【支援費】財源問題:介護保険との統合を検討(厚生労働省)2004/01/02
(2)【支援費】支援費制度をまったく知らない人のための早わかりガイド 2004/12/16
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生活支援ネットワークの掲示板の中で、カイパパさんが言っていたように、私も何かの形で戸枝さんたちに協力をしたい!集会には、距離的に難しいし・・・。
支援費と介護保険統合されるのでしょうか・・・。介護保険のケアマネが、そのまま支援費のケアマネになるのには、ちょっと不安。