カイパパ通信blog☆自閉症スペクタクル

〜自閉症から広がる、チャレンジに満ちた新しい世界!〜

情報・ニュース

仮説の伝播経路「ADHDは狩猟民に向いた特性?」

logmi「無関心な人を動かす2つの方法 「意識の高い人以外」を集めるには」という記事のなかで、記事の主題ではありませんが、「ADHDは狩猟民族の時代に活躍できた」という仮説を知りました。
大人になってみて自分なりに理解できたのは、おもしろい仮説があってね。このADHD傾向の人っていうのは、狩猟民族の生き残りであるという仮説があるんですね。これね、結構おもしろくて。生き残りというか、狩猟民族の時代には活躍できたんじゃないかっていう仮説なんですね。 ADHDの人って視覚優位なんですよ。目で物事を追うんです。同時複数に物事を追うことができる。こいつだって獲物を定めたら、衝動的に行動ができるんですね。それってADHDの傾向に当てはまって、そういう傾向の人って狩猟民族の時代は活躍できたんです。
ただ暗黒の時代がやってきて、農耕・牧畜民族の時代ですね。この時代にまったく逆転するんですね。

この仮説の出典が気になり、Googleで探してみました。

私が確認できたのは、1997年に米国で発表されたトム・ハートマンの『ADD/ADHDという才能』がこの仮説の初出のようです。日本では2003年に翻訳が出版されて、ブログなどで話題になった様子。
ADD/ADHDという才能
トム・ハートマン
ヴォイス
2003-07-01


この仮説が、2015年になって注目された経路を知りたくて調べてみました。Googleでヒットする記事からたどってみると以下のようなことでした。

(1) 2014年10月31日
New York Timesに、リチャード・フリードマン教授が寄稿したコラム記事が掲載された。ここでは、ハートマン氏の説には触れていない。

・A Natural Fix for A.D.H.D.
http://www.nytimes.com/2014/11/02/opinion/sunday/a-natural-fix-for-adhd.html

(2) 2014年11月25日
Mail Online(英国のタブロイド紙The Daily Mailのウェブ版)で、(1)を元ネタにして、リチャード・フリードマン教授の説を紹介する記事が掲載された。

・Did ADHD once have an evolutionary advantage? Traits linked with disorder may have helped nomads survive when hunting
http://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-2848548/Did-ADHD-evolutionary-advantage-Traits-linked-disorder-helped-nomads-survive-hunting.html

(3) 2015年1月25日
日本では、(2)を介して(1)を参照して(※)、バイラルサイトであるカラパイアが、翻訳・編集して紹介した。この記事が、Exciteニュースや様々なまとめサイトに取り上げられて広がった。
※カラパイアでは、参照記事として(1)だけが挙げられているが、使用写真は(2)から。

・世が世なら・・・発達障害「ADHD」は狩猟採集社会では優位性を持っていた。現代でも適した職業や場所が見つかれば特性を強みに変えられる可能性(米研究)
http://karapaia.livedoor.biz/archives/52183303.html

以上が、仮説の伝播経路のようです。

仮説そのものが正しいかどうかはわかりませんが、ADHDの特性が太古の人類から由来するというストーリーは「ロマン」として魅力的だなあと個人的には思いました。

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ちなみに、(1)A Natural Fix for A.D.H.D.の内容は、狩猟民族のことだけクローズアップされていますが、他にも現在の脳科学研究をもとに、
「脳のドーパミンの報酬回路の機能に関して、ADHDの特徴がどこにあるのか」
「ADHDと診断される人が急増している理由は何か」
「子どもの頃ADHDと診断された人が大人になってADHD症状がなくなるケースがあるのはなぜか」
「子どもの学校のカリキュラムを変えることで、薬の使用をおさえられるのではないか」
といったことも論じています。むしろそれらがメインですね。知的刺激を受けました。

台風18号大雨被害 Yahoo!基金緊急募金が立ち上がっています

昨夜、嵐の話を書きました。警戒していた台風の上陸が、わたしの住む地域では被害なく通過した安心感まじりで書いたものです。今日になって、関東の大雨、決壊、浸水の被害を見て、こんなことになるとは…。苦い思いを感じています。

関心がないとは言えません。愛知も、2000年、2008年の豪雨で水害にみまわれました。その際、全国からたくさんの募金や物資をいただきました。

既に、台風18号大雨被害への募金が立ち上がっていました。ささやかですが募金しました。

・【寄付が2倍に】台風18号大雨被害 Yahoo!基金緊急募金:Yahoo!Japan
http://donation.yahoo.co.jp/detail/1630018/

これ以上被害が出ないように祈っています。

『精神障害の診断と統計の手引き』第5版(DSM-5)が承認

アメリカ精神医学会で『精神障害の診断と統計の手引き』第5版(DSM-5)が承認されたと、wired_jpの記事が速報しています。

・精神疾患のマニュアルが改訂:病気の定義とは
http://wired.jp/2012/12/21/mentalhealth/ 
(元記事は、WIRED NEWS (Italian))

以下が、DSM第5版の主要な(そして議論の的となっている)点のいくつかである。WIRED.ITでは、そのいくつかを数カ月前に予想していた。

まず、自閉症だ。DSMの新版では、自閉性障害の項目から、より一般的で総括的な自閉性スペクトラムへと移行する。診断書をつくる医師たちの助けとなるように、DSMはこのスペクトラムに含まれるさまざまな精神障害に関係する基準に適合する患者たちの、具体的な例を記載している。

この見直しにおいて最も論議を呼んでいる点が、アスペルガー症候群である。これは社会生活への適応に関する精神障害のごく軽度なもので、第4版では独立した番号(299.80)をもっていたが、自閉症スペクトラムに組み入れられるようになった。…

この他、「特定不能の広汎性発達障害(PDD-NOS)」も、自閉症スペクトラム障害(Autism Spectrum Disorder)に組み入れられるようです。

日本では、2005年施行の発達障害者支援法が、「発達障害」を定義を第2条第1項で次のように定めています。
この法律において「発達障害」とは、自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能障害であってその症状が通常低年齢において発言するものとして政令で定めるものをいう。

日本にも、影響はあるのでしょうか?

・アメリカ精神医学会のDSM-5のホームページを見ると、2013年5月に正式リリース予定のようです。
http://www.dsm5.org/Pages/Default.aspx

上のWIRED記事で少し触れられている、今年1月のNew York TimesのDSM改訂の影響についての記事について、ベムさんが検討記事を書かれています。

・DSM-5:自閉症スペクトラム障害の診断基準変更に伴うインパクトに関する報道について - ベムのメモ帳Z
http://d.hatena.ne.jp/bem21st/20120122/p1


■New Definition of Autism Will Exclude Many, Study Suggests-New York Times
(新たな自閉症の定義は多くの人を締め出すと研究は示唆します)
http://www.nytimes.com/2012/01/20/health/research/new-autism-definition-would-exclude-many-study-suggests.html?_r=0

長年、現在の診断基準の曖昧さが自閉症とその関連障害の診断率上昇に寄与したと多くの専門家が指摘してきたということであり、DSMが第4版から第5版に改訂されるに当たっては、専門家の多くが自閉症の診断基準が明確になるとともに、それに伴ってその範囲が狭くなることを予想しているとのことです。

ちなみに、ベムさんはブログを引越しされて、現在のブログは、ベムのメモ帳V3です。

また、障害区分に関しての記事ではありませんが、afcpさんが、DSM-5についての興味深い考察を書かれています。

・DSM-5における「V軸」の扱いー国際生活機能分類(ICF)への接近?ー - A Fickle Child Psychiatrist
http://www.afcp.jp/entry/2012/06/09/213209
…ICFは医学的モデルにとどまらない社会的モデルをも包含した分類を提唱しています。ICFでは人の生活機能を健康状態、心身機能・身体構造、活動と参加、環境因子、個人因子の相互作用としてコーディングしていきます。このうち健康状態は主に国際疾病分類(ICD)によってコードされ、ICFがその他の部分の分類を規定しているのです。

このように disorders と disabilities を分けていくやり方、そこに環境と個人の因子の寄与を考慮していくやり方は、医師には比較的馴染みのないものだと思います。DSM-5の体系にこうした評価が入ってくると、日本でも精神科医の教育は多少変わってくることになるのかもしれません。

診断への影響については正直よくわかりませんが、障害概念の変化は興味深いです。

米国での診断基準のガイドラインの変更が、日本の医療にどのように影響するのか? そして、それが障害者福祉にどのような影響を与えるのか? さらに、わが子やこの障害をもつ人たち、そしてこれから診断される人たちにどんな影響があるのか?

正式リリースも来年5月ですから。専門家の解説と予想を待ちたいと思います。

(追記)
DSMの"Autism Spectrum Disorder"を訳すと、"自閉症スペクトラム「障害」"となりますが、日本での診断名は、「自閉症スペクトラム」だけの方向で行くといいなあと思っています。

(蛇足)
ちなみに、このブログタイトルは、お察しのとおり「自閉症スペクトラム」に「スペクタクル」をかけています。すみません、これで10年やってきています(^^;

・HPタイトルの由来について
http://kaipapa.livedoor.biz/archives/26415.html

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ヨーコさんのスピーチについて考えてみた

12月8日はジョンの命日でした。なので、ヨーコさんのスピーチについて思ったことを書いてみました。ちょっと遅れましたが記事をアップします。

12月3日に東京で開かれた自閉症啓発イベント「Get in touch!」で、ヨーコさんが、こうスピーチされたそうです。

・47NEWS:オノ・ヨーコさん、自閉症啓発に 「社会で知ろう」
http://www.47news.jp/CN/201112/CN2011120301001735.html
故ジョン・レノンさんの妻で芸術家のオノ・ヨーコさんが3日、東京都内で開かれた自閉症の啓発イベントに登場し、「自閉症のことを社会で知らなければいけない」と理解を呼びかけた。…

 オノさんは「自閉症の方には、私たちには分からない天才的な才能を持っている人もおり、非常に大事な存在」と呼びかけ、自閉症を抱える被災者らとの記念撮影に応じた。

このスピーチについては、親や関係者たちが、Twitterで「特別な才能のない自閉症の人」にも目を向けて、と訴えています。

ヨーコさんは、「特別な才能のない自閉症の人」の存在も、当然承知しているでしょう。
ヨーコさんがスピーチをするために、考えたこと、を想像してみました。

きっと「自分が素晴らしいと思った観点から、広く一般に自閉症をアピールしたい」ということだったんじゃないでしょうか?

ヨーコさんは、お金儲けや効率主義とは別の価値観を大切にしている。芸術や音楽など、人の心を動かすクリエイティブなものに価値を置いている。
だから、自分が一番価値を認めている分野を引きあいにだして、「この素晴らしい人達を知ってほしい」と言ったのでしょうね。

もし、スポーツ選手だったら、「素晴らしいスポーツ選手もいる」ということが、最もアピールするポイントだと信じて(なぜなら、スポーツを大切に思っているから)、そのことをアピールするのが自然です。「彼女は自閉症をもつ、素晴らしいアスリートなんです!」とかね。

科学者だったら、科学の分野で活躍する人を紹介するだろう。「◯◯という偉大な科学者は、アスペルガー症候群だったと言われています」とか実際に聞いたことがあります。

それでいいんだと思います。

自閉症、障害=ネガティブなイメージで受けとめられている、その固定観念に「衝撃」を与え、目を向けさせるための有効な伝え方のひとつだと思うからです。

ヨーコさんの発言に対して、私たちは、「カウンター」を当てるのではなく。
「補足する」「足していく」ことができるといいですね。「ヨーコ+たくさんの声」によって、自閉症への理解を広げるのがいいと思います。

なので、ここでも、私がいいなぁと思ったツイートを「足して」おきます^^

2011/12/03 21:45:24
オノ・ヨーコさんは「自閉症の方には私たちには分からない天才的な才能を持っている人もおり、非常に大事な存在」と呼びかけたらしいけど、天才的な才能を持っていない多くの自閉症の人たちも、みんな非常に大事な存在。

2011/12/04 05:32:05
自閉症啓発大使のオノさんの活動に感謝します。でもひとつ付け加えさせて下さい。特別な才能を持っていない/開花させてない自閉症の子達にとってこの社会は厳しいものなんです。その子達も生きやすい社会の実現に力を下さい。【オノヨーコさん自閉症啓発】 http://t.co/z0Hq9yv5

ひとりで見る夢はただの夢。だけど、みんなで見る夢は現実になる。
ラブ&ピース!


<関連記事>
ジョンとヨーコのエピソードに触れた過去記事があります。

・カイパパ通信blog☆自閉症スペクタクル:Yes
http://kaipapa.livedoor.biz/archives/50794708.html

岩手県 - 被災地発達障がい児(者)支援事業実施に係る受託者の公募

こんな公募を見つけました。

・岩手県 - 被災地発達障がい児(者)支援事業実施に係る受託者の公募について
http://www.pref.iwate.jp/view.rbz?cd=34053
県では東日本大震災により被災した本県における発達障がい児(者)への長期的な支援体制を構築するため、県内の保育関係者、保健師、療育関係者、相談支援専門員、学校教員を対象とした専門研修及び心理的ケアへのコンサルテーションを行う「被災地発達障がい児支援事業」を実施するための受託者を募集しています。

事業内容は、
発達障がい児(者)支援の専門知識を有する学識経験者、臨床心理士等からなるチームを編成のうえ、年2回以上、本県内陸部及び沿岸部(久慈・宮古地域及び釜石・大船渡地域)にチームを派遣して次のような取組を行う。

(1) 保育関係者、保健師、療育関係者、相談支援専門員及び学校教員を対象とした専門研修の実施

(2) 保健機関、保育所、幼稚園、療育事業者、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校、相談支援事業所などの発達障がい児(者)の支援機関や、JDDネットいわてなどの当事者団体からの要請に応じた専門的なコンサルテーションの実施及び被災地域における関係機関とのネットワークづくりの後方支援

(3) 上記(1)及び(2)の実施に関する岩手県総合教育センター、発達障がい者支援センター“ウィズ”及びJDDネットいわて等に対する震災後の発達障がい児(者)への長期的な支援に向けた各種助言
とのこと。

・被災地での発達障害児(者)への支援に取り組むこと 自体に加えて、
・連携ネットワークづくりを目的にしていること

素晴らしい取り組みだと思います。

詳しくは、岩手県のページをご参照ください。

睡眠

ベムさんから過去記事【記事】乱れた睡眠、幼児の脳発達に悪影響?…5歳児調査にTrackbackをいただきました。

・愛知県:乳幼児期の規則正しい睡眠のリズムが脳機能の正常な発達に重要であることを実験的に証明しました
http://www.pref.aichi.jp/0000042725.html
心身障害者コロニー発達障害研究所では、乳幼児期の不規則な睡眠のリズムが脳のネートワーク(シナプス)形成を促進する蛋白質(脳由来神経栄養因子)の日内リズムを乱し、シナプス形成不全を引き起こすことを動物実験で明らかにしました。また、自閉症モデルマウスでも同様の脳機能障害を解明しました。
この結果は、不規則な睡眠のリズムが自閉症様の症状を引き起こす可能性があること、そして、乳幼児期に早寝早起きの規則正しい生活をすることが脳の発達に大切なことを実験的に示した世界初の発表で、このたび、国際的学術専門誌に評価されました。

この研究の発表について、Facebookでも話題になって、私が書いたことを載せておきます。

うちの子は、睡眠障害が本当に激しかったです。寝なかった。すぐにリズムが崩れた。
脳の機能障害が原因で、睡眠障害が結果だと思います。
「眠れない」ことが、さらに脳の発達に悪影響を与えていることは、そのとおりだと思いますが。

「A:自閉症の原因(=影響を与える)遺伝子あるいは素因が特定された」
「B:しかしながら、その遺伝子で説明できる自閉症は◯分の1である。」
「C:自閉症スペクトラムという症候群を惹き起こす原因は、種々あり、複雑に作用しあっている。」

どうしても、Aばかりがフィーチャーされて吹聴されてしまう。そのため誤解が生じて、多くの人を傷つける影響が生じる。
Aの解明自体は悪いことではないのだが、「新発見」があるたびに、感情的に構えてしまいますね。
BとCのことを、必ず、添えて欲しいです。

今回の、愛知県コロニーの研究成果は、睡眠リズムに関するもので、親が操作可能(?)なものを指さして、「原因だ」と述べるもの。じゃあ、うちの子を、なんとかして寝かせることが出来ていたら自閉症は「治っていたの?」と、やっぱり思いますし、「睡眠が原因じゃない。結果だろう」と思います。

と同時に、うちの子の場合、低身長症の治療のため、成長ホルモン注射をするようになってから、睡眠時間が伸びました。身体の発育とともに、脳も発達しているのかな?と思うことはあります。
(成長ホルモンも全然足りていなかったから、ものすごく不利な条件で、成長をしようとしてきたんだよね、と思う。「ごめんね」と思う。)

うちの子のことしか、わからないけれど。(成長ホルモンを補うことが他のお子さんの睡眠障害が改善するかどうかはわかりません)
睡眠は大事。本当にそのとおり。
本人のためにも、親の健康のためにも。緩解させる方法が見つかるといいです。その方法を見つける研究をぜひ進めて欲しい。

このコメントを書いたあとに、妻にこの研究の話をしたら、「マウスに自閉症がいるの?」と訊かれました。もっともな疑問。

「実験用に作ったんだって」と私が言うと、
「まずそこが気に食わない」と言う。

「ヒトとマウスじゃちがうからね」と私。
「っていうより、マウスは最初から多動でしょ」

あ、そこか…!

──以上は、カイパパの感想に過ぎないのですが、ベムさんの考察はぜひ読んでいただきたいです。

・ベムのメモ帳Z:自閉症に関する科学報道について
http://d.hatena.ne.jp/bem21st/20110705/p1
自閉症マウスについても、触れられています。
まず、自閉症モデルマウスが本当に自閉症のマウスなのかという疑問がありますね。自閉症モデルマウスというのは遺伝子を操作するなどして作り出すのですが、現在、自閉症の原因となる遺伝子はしっかりと同定されているわけではないでしょう。だからやや無理をして作ったうえで、その行動が人の自閉症に似ている(例えば鳴き方の発達の遅れをコミュニケーション障害などと「診断」しているようです)からということで自閉症と見なしているのではないかという想像がはたらきます。



次に、仮に自閉症モデルマウスが本当に自閉症だと認めた場合であっても、それを使って確認できたことは、人の自閉症にもそのまま当てはめられるのかという疑問があります。このことは自閉症に限らず他の病態モデル動物全体にも言えることですが、当然限界が指摘されています。私が説明するよりもこちらのブログをご覧いただいたほうが説得力があるでしょう。

■病態モデル動物の限界。-薬作り職人のブログ
http://kentapb.blog27.fc2.com/blog-entry-1923.html


lessorさんのこの記事もあわせてどうぞ。(強調部分はカイパパが装飾)

・「睡眠リズムは脳に大切」で終わらせたくない人たち - lessorの日記
http://d.hatena.ne.jp/lessor/20110706/1309960100
そもそも記者発表資料を見る限り、この研究結果から「睡眠の乱れが原因で自閉症になる可能性」を読み取るのは、かなり無理があるように思う。

前提 普通のラットの睡眠のリズムを乱すと、脳由来神経栄養因子(BDNF)濃度に見られるはずの日内リズムが乱れ、シナプスが減る。

前提 人間でいう自閉症っぽい行動を示すモデルマウスではBDNF濃度にリズムがない。

結論 (人間の)睡眠リズムの乱れは自閉症の原因になる。

 こんな飛躍の多い、雑な論法は成立しない。実際、研究者による記者発表資料でも書かれているのは、

1)自閉症児のBDNFの日内リズムを人為的に正常に近づけることで症状の改善に繋がる可能性、
2)自閉症児の睡眠バランスを薬物療法で改善することで臨床症状を緩和できる可能性

であり、これらは睡眠の乱れと自閉症「発症」との因果性について何も主張していない。自閉症児の「症状」改善にとって睡眠リズムが大事という話である。「原因(睡眠の乱れ)」→「結果(自閉症)」という時間的な前後関係を示そうとしたようにも見えない(論文全文を読まなければわからない部分もあるけれど)。
ひとくちに「睡眠障害」と言うけれど、その程度も様々です。
ただその苦しみは──誰かが「地獄」と表現していたけれど。想像してみてください。生まれたばかりの赤ちゃんは昼も夜もなく短時間で目を覚まし、親が睡眠不足でつらい時期がありますよね。それが延々と何年も続き、終わりが見えない状況を……。親は健康を崩します。精神面も追い詰められます。

だから、私は、睡眠障害を軽減する方法を見つけて欲しいと切に願います。

「寝かさないから、自閉症になった」かのような口ぶりで、今苦しんでいる親や過去を後悔してしまう親を叩くのではなく。

共感と混乱と〜宇治学習塾事件判決に思う

■共感と混乱と〜宇治学習塾事件判決に思う

ゆうすけのパパさんとすぎかばさんのコメントに触発されて、前回の記事「宇治学習塾女児殺害事件」についての自分の思いをつづってみます。

宇治の事件判決の報道は、父親部の先輩(私のメンター)H.Suzukiさんの車で移動中に聞きました。NHKのラジオからは、「懲役18年の判決が出た。争点であった責任能力の有無については、責任能力があるとの判断だった」と流れました。そのラジオでは、「アスペルガー症候群」「発達障害」という語は一言もありませんでした。
被害者のご遺族が「判決には納得できない。自分たちが言うことではないかもしれないが、検察には控訴していただきたい」とコメントしているのも聞きました。

私は、H.Suzukiさんに、「この事件は、たぶん発達障害が関係していますね。裁判所が、発達障害があっても責任能力を認める流れは確定してきましたね」と話しました。二人で、何でこんな事件が起きてしまうんだろう?とぽつぽつ話しながら、私は「こんな不条理な形でわが子を傷つけられたとしたら、自分も、許せないという思いになると思う」と話しました。

家に帰ってから見た、報道ステーションでは、「アスペルガー症候群」を前面に打ち出して、報道をしていました。被告が塾で子どもと一緒に映っているビデオ映像も流していました。その姿は、とても若く、笑顔で、楽しそうに映っていました。犯罪を犯しそうな人間には見えませんでした。

テレビでの報道の仕方を見て、「これは影響が大きい」「障害名が一人歩きする」という危機感を覚えました。

私が一番恐れたのは、診断名が告知されている本人への影響です。文字や言葉の影響を強く、ストレートに受け止めてしまう傾向がある彼らが、「自分のこと」を犯罪者だと言われているように受け止めないか? 「いつか自分もああいうことになってしまうのではないか」という思いにとらわれて、不安定になることを心配しました。

「あなたのことが、非難されたり、責められたりしているのではないんですよ」

というメッセージを伝えることが一番必要だと思いました。

どう伝えるか色々と考えて、書いてみたけれど、結局記事にしたのはこの2行でした。
被告人は、個人の名において、罪を犯し裁かれました。
アスペルガー症候群という障害を代表して裁かれたのではないということです。

カイパパ通信の普段のスタンスからは、ずいぶんと冷たく、被告のことを切って捨てたような表現だったかもしれません。





私は思うのです。


自分も含めて、自閉症や発達障害をもつ人の犯罪が起きると、まるで「わが子や自分たちが犯した罪」であるかのように、胸を痛め、被害者に対して申し訳なく、自責の念にとらわれ、落ち込んだ気持ちになる当事者が本当に多いと。

共感する力が強く、感受性の強い方ほど、そうだと思います。

でも、この思いに囚われると、活力がなくなって、ぐったりとしてしまう。共感する力は大切だけれど、下手をすると、心のバランスを損なうようなこともあるかもしれません。「共感の罠」のようなものがあると思うようになりました。

「苦痛は、3分の1でいい」の記事で書いたこととも通じるのですが、

「もしかしたらわが子が加害者だったかもしれない」という同一視してしまう思いや、
「いつかわが子が加害者になるかもしれない」という将来の不安まで、
 同時に区別せずごちゃごちゃにして考えてしまうと、

「遺族が、自分たちを恨んでいる」
「自分たちは世間から差別されている」
「適切に支援してくれない社会は冷たい」
「将来のわが子の行く末は、暗いに決まっている」
 と、ネガティブな感情の渦に翻弄されてしまいかねません。
(私自身、これまでも何度も体験してきたことです…)

だからいったんは、「わが子が犯罪を犯したのではない」と区別をしましょう。

「障害→犯罪の因果関係は不可避のものではない(裁判所だってそんなことは言っていません)。社会の中で、生きていくことはできる」という確認をしましょう。

その上で、「自分たちには、未来がある。今、未来の準備をすることができる!」と気持ちを立て直しましょう。

現実に起きてしまった事件の「なぜ」を問い直し、どうすれば避けられたのか対策を考えるのは、心のバランスを取り戻したその後でいい、と思うのです。

私たちの心を守るために。

宇治学習塾女児殺害事件

■宇治学習塾女児殺害事件

この事件が報道されたときから違和感を感じていました。判決が出て、想像が的中していたとわかりました。

報道のクリップ集と論考は、私の信頼する児童精神科医afcpさんの記事をご覧ください。

・AFCP:宇治学習塾女児殺害事件 地裁判決
http://homepage3.nifty.com/afcp/B408387254/C1551211913/E20070307011338/index.html

私から確認しておきたいことは、

被告人は、個人の名において、罪を犯し裁かれました。
アスペルガー症候群という障害を代表して裁かれたのではないということです。

【2007/3/8追記】
 afcpさんがコメントを補足してくださいました。非常に重要なポイントを指摘されていますので、コメント欄もぜひお読みください。

ショッキングな論調で多くの意見が流れると思いますが、冷静になりましょう。
特に、障害名の告知・周囲へのカミングアウトをしている本人へのケアには配慮をお願いします。

内山登紀夫先生がお書きになった、次の2つの声明文をぜひお読みください。

・よこはま発達クリニック:豊川事件について(日本自閉症協会東京都支部アスペルガー部会)
http://www.ypdc.net/autism/toyokawa.html

・よこはま発達クリニック:アスペルガー症候群理解のために(内山登紀夫)
http://www.ypdc.net/autism/asuperuga_grasp.html

「社会性ホルモン」報道記事クリップ

■「社会性ホルモン」報道記事クリップ

2月9日に書いた「日本経済新聞記事:金沢大など、社会性ホルモン分泌のたんぱく質発見」の関連新聞記事をクリップしておきます。(こうままさん、ha-cさん、ゆんさん、コメントありがとうございます! 私もよく考えてみますね)

・時事ドットコム:社会認識に必要なたんぱく質=ホルモンの脳内分泌促進−金沢大などが発見
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2007020800034

・日経プレスリリース:細胞内情報伝達物質を合成する酵素(CD38)の遺伝子欠損マウスで確認
http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=152316&lindID=5

・北陸朝日放送:自閉症に光、金沢大学・東田教授らが発表 (08日)
http://www.hab.co.jp/headline/news0000057966.html

・河北新報ニュース(要会員登録):社会的規範の維持 ホルモン調節機能を解明 東北大グループ
http://jyoho.kahoku.co.jp/member/news/2007/02/20070208t15006.htm

日本経済新聞記事:金沢大など、社会性ホルモン分泌のたんぱく質発見

■日本経済新聞記事:金沢大など、社会性ホルモン分泌のたんぱく質発見

 非常に関心をひかれたニュース──

・NIKKEI NET:社会 ニュース(2007年2月8日):金沢大など、社会性ホルモン分泌のたんぱく質発見
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20070208AT1G0702S07022007.html
■金沢大など、社会性ホルモン分泌のたんぱく質発見
 金沢大学などの研究グループは、他者を認識するなど社会性にかかわるホルモンの分泌に必要なたんぱく質をネズミで見つけた。このたんぱく質を作れないネズミは他のネズミのことを覚えられず、子育てもうまくできなかった。人でも同様の仕組みがあれば、自閉症などの症状の改善に役立つ可能性があるという。

 金沢大の東田陽博教授、群馬大学の平井宏和教授らの研究成果で、8日付の英科学誌ネイチャーに発表する。(07:00)
「社会性ホルモン」という言葉は、私は初耳でした。が、「やはりそういった物質があるのかも?」という思いがあります。

 自閉症は脳の先天的な機能障害といわれています。定型発達した脳であれば、処理できる様々なことに障害が発生している。特に深刻なのは「社会性の障害」とよばれる部分です。

 自閉症が「不可逆的な(=もとに戻すことができない)障害」であるとしても、不足しているものを「補う」ことで、社会性の障害をやわらげることができるかもしれない、なんてことを思いました。

 この研究に注目しています。

自閉症協会機関紙「いとしご」(101号)に掲載

■自閉症協会機関紙「いとしご」(101号)に掲載されました

 自閉症協会の機関紙「いとしご」の「100号特集その2〜源流から大河へ」の中で、「サービスが向こうからやってくる未来」という小文を書かせていただきました。

 特集は、「若い世代の親の思い」ということで、私を含め6名が執筆しています。私の文は、「こうなったらいいな〜」という総論的な内容でお恥ずかしいのですが、他の方の文章は具体的で参考になります! ぜひお読みください。

【参考過去記事】
 前回、6ページに渡って書かせていただいたのが↓こちら。「かがやき」No.2未読の方は、ぜひご覧になっていただきたいです(^^)
自閉症協会指導誌「かがやき」に原稿掲載!

文部科学省 乳幼児1万人の脳機能調査

■文部科学省 乳幼児1万人の脳機能調査

 以前から注目している、文部科学省の「脳科学と教育」研究に新しい動きがありました。
「発達障害」にフォーカスした研究とは位置づけられていませんが、LDやADHDなどを研究する過程で、自閉症スペクトラムについての知見が深まることが期待されます。
 ただ、今回の乳幼児の脳の調査で私が危惧していることがあります。
続きを読む

「自閉隊」発言 石破長官が謝罪

■「自閉隊」発言 石破長官が謝罪

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【2004年9月23日追記】
 今回の発言&謝罪を経て、石破氏ご自身が毎日新聞のインタビューに答えて、「一人の政治家として(自閉症の理解を広げる)努力をしたい」と語っています。とてもうれしいことです。

【石破茂氏インタビュー記事】
・MSN-Mainichi INTERACTIVE テレビ:発達障害に高まる関心(毎日新聞2004年6月15日 東京夕刊)
http://www.mainichi-msn.co.jp/geinou/tv/news/20040615dde012070021000c.html
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・自衛隊は「自閉隊」 石破防衛庁長官が発言
http://kaipapa.livedoor.biz/archives/247981.html
 上記記事で批判した発言について、石破防衛庁長官自ら会見で謝罪をしています。

・防衛庁サイト>記者会見>2004年3月19日
http://www.jda.go.jp/j/kisha/2004/03/19a.htm
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■自衛隊は「自閉隊」 石破防衛庁長官が発言

■自衛隊は「自閉隊」 石破防衛庁長官が発言

中日新聞2004年3月17日:自衛隊は「自閉隊」 石破長官が発言 不適切な比ゆ、批判も
 石破茂防衛庁長官が16日夕、都内で開かれたパーティーで、自衛隊について「今まで半分やゆ的に自閉隊と言われていたところがある。自閉症の子供と書いて自閉隊だ」と述べた。
 自衛隊に対する国民の理解がなかなか進んでこなかったことに対する自省の弁とみられるが、自閉症は社会の理解が進んでいない難しい障害。単に「心を閉ざす」意味という誤解も根強いだけに、自閉症の子供を引き合いに出したのは不適切で批判の声も上がっている。

 この事件でわかったことは、

・石破長官は、自閉症を「自ら心を閉ざす病のようなもの」と誤解している。
・彼の発言によって傷つく人が(きっとパーティーに参加した自民党議員の中にも)いるとは思いもしなかったのだろう。
・発言の問題性をすぐに理解して報道できる新聞記者がいるなんて夢にも思わなかったのだろう。
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【注目】英医学雑誌が「ワクチンと自閉症の関連示した論文の掲載は誤り」と発表

■【注目】英医学雑誌が「ワクチンと自閉症の関連示した論文の掲載は誤り」と発表

 この記事は、必読です。

英医学雑誌が「ワクチンと自閉症の関連示した論文の掲載は誤り」と発表@A Fledgling Child Psychiatrist
英国の代表的な医学雑誌「The Lancet」が、MMRワクチンの接種と自閉症の発症の間に関連があるとした1998年の論文の掲載は、誤りであったと発表しました(The Lancet 英文)。Nature日本語版の関連記事がこちらにあります(Nature Bionews )。
理由はなんと著者が、MMRワクチンと自閉症の関連についての訴訟の関係者から、訴訟扶助計画のためとして1000万円以上のお金を受け取っていたというものです。

【教訓】
 自閉症の原因として、様々な研究がされ学説が唱えられていますが、無批判に信じて振り回されてはいけませんね…

【参考】
[ニュースの言葉]MMRワクチン@毎日中学生新聞
http://www.mainichi.co.jp/edu/maichu/keyword/2003/03/j-17.html

【事件】三重の施設職員に禁固10月を求刑―障害者に投票指示

■【事件】三重の施設職員に禁固10月を求刑―障害者に投票指示

 気になる事件をクリップ!

 障害者に候補者名指示 投票干渉容疑で施設職員逮捕@asahi.com 2003年11月10日
 この事件の続報です。

三重の施設職員に禁固10月を求刑―障害者に投票指示@中日新聞 2004年3月1日(夕刊)(Web版なし)
 昨年11月の衆院選で、三重3区から立候補した自民党の平田耕一氏=比例で復活当
選=への投票を知的障害者に指示したとして、公選法(投票干渉)の罪に問われた三
重県四日市市別名、知的障害者更生施設「垂坂山ブルーミングハウス」職員森正樹被
告(52)=同県いなべ市北勢町=の論告求刑公判が一日、津地裁であり、検察側は、
禁固10月、公民権停止5年を求刑した。
 検察側は論告で「社会的弱者の弱みにつけ込み、主権者としての権利を奪った」と
指摘した。
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がんばらない介護生活〜介護する側にも、される側にもやさしい、新しい介護の考え方

がんばらない介護生活

■がんばらない介護生活〜介護する側にも、される側にもやさしい、新しい介護の考え方

 ユニークな活動を見つけました。

「介護生活頑張りすぎないで 食生活チェックシート作成」@中日新聞 2004年2月15日
介護する側、される側双方にとっての優しいケアを提唱する「がんばらない介護生
活を考える会」が、食事の準備などで頑張りすぎないための「食生活シート」を作成
した。

 がんばらない介護生活を考える会のウェブサイトはこちらです。
 がんばらない介護生活〜介護する側にも、される側にもやさしい、新しい介護の考え方

 特に「がんばらない介護生活”5原則”」はぜひ読んでいただきたいです。自閉症をもつ子の子育てにもそのままあてはまります。
【がんばらない介護生活”5原則”】
 1 1人で介護を背負い込まない
 2 積極的にサービスを利用する
 3 現状を認識し、受容する
 4 介護される側の気持ちを理解し、尊重する
 5 出来るだけ楽な介護のやり方を考える

事件:知的障害者の年金、月2万円寄付させる 神奈川の施設

■知的障害者の年金、月2万円寄付させる 神奈川の施設

 気になるニュースをクリップ。

知的障害者の年金、月2万円寄付させる 神奈川の施設@asahi.com
 
神奈川県藤野町の知的障害者入所施設「薫風(くんぷう)学園」(芳我衛学園長)
が、入所者に国から支給される障害基礎年金の中から毎月2万円ずつ寄付させて
いたことが、県の監査で分かった。集めた金額は少なくとも千数百万円に上ると
みられる。県は「入所者らの同意を得ていたとは確認できない」として、社会福
祉法に基づく改善指導をし、全額返還を求める方針。

【問題意識】
・知的障害者は本人の意思表明が全くできないか、困難な場合が多い
・知的障害者の家族は、世話になっている施設・人に対して立場が弱い
・社会福祉法人だからといって、すべてが「高いミッション」を持っているとは
限らない
・必要なのは、利害関係のない第三者による厳しい「監視」。監督官庁だけでは
なく、理事・評議員、監事の監視もあったはず。それらが「身内」で機能しな
いとすれば、「責任」を問うことに加えて、公認会計士や弁護士などの「監視」
を義務付けるべきではないか?
・親たちのために(親亡き後のためにも)権利擁護のための組織(NPOなど)も
必要だ。

【記事全文】
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【新聞】介助者の同席認める 知的障害者の高校受験

【新聞】介助者の同席認める 知的障害者の高校受験

「介助者の同席認める 知的障害者の高校受験 愛知県教委、東海で初」
@中日新聞 2004年1月25日 

 なんとこの日の朝刊の一面トップはこの記事でした。すごいな中日新聞。
 愛知県教育委員会は、三月に行われる公立高校の入学試験で、
全日制普通高校の受験を希望する名古屋市内の知的障害を抱える男子生徒(15)
=同市立中学三年=に対し、別室で介助者が同席しての受験を認める方針を固め
た。身体障害者については、拡大鏡やヘッドホンの使用などが認められているが、
知的障害者への対応は東海地方で初。

 拡大鏡やヘッドホンと同様に、知的障害者に必要な環境整備――今回の場合は
受験の際のパニックを予防するため介助者を認めた――を認めた画期的な判断で
す。介助者に限らず、集中しやすい環境づくりなど障害特性に合わせた考慮が、
今後期待できます。
 愛知県もなかなかやるじゃないですか!

【記事】乱れた睡眠、幼児の脳発達に悪影響?…5歳児調査

News

【記事】乱れた睡眠、幼児の脳発達に悪影響?…5歳児調査

 気になる記事を見つけました。
「乱れた睡眠、幼児の脳発達に悪影響?…5歳児調査」@yahoo!ニュース(読売
新聞) 1月14日(水)15時31分

 この調査は、「乱れた睡眠(原因)→脳発達に悪影響(結果)」という結論を
出しているようですが、常に検証が必要なのは、「脳の発達障害(原因)→乱
れた睡眠(結果)」ではないか? 逆の相関関係のテストが必要だという
ことです。
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【新聞】自閉症児の親たちが、理解求めるワッペン製作

News

【新聞】自閉症児の親たちが、理解求めるワッペン製作

★このカテゴリーの説明〜「情報・ニュース」
 新カテゴリーを追加しました。「こんな情報・ニュースを見つけたよ」とさらさららした情報を紹介します。

★朝日新聞2003/11/30
自閉症児の親たちが、理解求めるワッペン製作


***引用はじまり***
 軽い自閉症など、外からはみえにくい障害を持つ子の親が、障害を知らせるワッペンを相次ぎ製作、利用が広がっている。自閉症児は社会での訓練が不可欠だが、その振る舞いは誤解を受けやすい。「認識してもらうだけで周囲の視線が変わり、外出への抵抗感が減った」と親たちに好評だ。

***引用おわり***

 私は、もっていないのですが、「なるほど」と思う取り組みですね。使用感などよかったらコメントください。
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