カイパパ通信blog☆自閉症スペクタクル

〜自閉症から広がる、チャレンジに満ちた新しい世界!〜

障害者差別解消

Accept Differenceキャンペーンが素敵だ!

うわーあぁ……
これはよみがえります(涙)

一瞬でいなくなる。人がいても関係なく、見たいもの、さわりたいものにいってしまう。この世には本当に「白い目」というものがあるんだと知りました。
経験者も、渦中にいる人も、そして、町中で「へんな子がいる」と思うかたも、見てほしいです。


動画のなかのセリフ(カイパパ訳)
「障害は、見て明らかものばかりではありません」
「時々、普通とは違う行動によって明らかになることがあります」
「あなたの(冷たい)反応は、いつも明らかです」
「私にできることはありますか? そう声をかけてください」
変化を起こそう。違いを受け容れよう。──Make a difference. Accept difference.

■このキャンペーンは素敵!

このTVコマーシャルは、Accept Differenceキャンペーンの一環で、目に見えない障害に対する理解を求め、オーストラリアのニューサウスウェールズ州のなかのMid North Coast地域(シドニーの北の沿岸部)で流されたものだそうです。
内容は、自閉スペクトラム症の子どもを持つ母親の体験をもとにしています。ですが、他にも目に見えない障害はたくさんあるので、あくまでも一例としてみてほしいと説明文にありました。

動画の最後に、Accept Differenceのサイトに誘導するアナウンスが流れます。このサイトを見てみたら、実によかったので紹介します。

・Accept Difference Understanding Disability and Inclusion
http://acceptdifference.org.au/accept-difference/

このキャンペーンの目的は、Mid North Coastのビジネスとコミュニティーをもっとインクルーシブ(包摂的)にするために、実践的な助言をシェアするものです(ビジネスが入っているところに注目!)。

Inclusive Businessのページでは、ビジネス一般、医療、スーパーマーケット、映画館、観光などに向けたアドバイスが書かれていて、相談できる機関へのリンクが紹介されています。企業にとって気づきのある先進事例や法律、研修の教材などのリストをまとめたPDFもあります。

いいな、と思ったのは、「私の企業は、インクルーシブです」という宣言をした企業がマップに掲載されていること。まだ数は多くないけれど、自ら手を上げる仕組みがウェブサイト上につくられています。

ただ「理解してください」というだけじゃなくて、実践的な実例を示す──
日本でも障害者差別解消法が施行されたけれども、こういう勇気と知恵を与え合うキャンペーンを企画して、実現できたらいいな!と思います。

名古屋市:障害のある人を理解し、配慮のある接し方をするためのガイドブック

2016年4月施行の障害者差別解消法に関する「内閣府合理的配慮等具体例データ集」を見ていて発見しました。

「名古屋市:障害のある人を理解し、配慮のある接し方をするためのガイドブック」
http://www.city.nagoya.jp/kurashi/category/22-2-0-0-0-0-0-0-0-0.html

guidebook_cover
このガイドブックは、障害者団体のご協力のもとに、障害及び障害者の正しい理解のため、各障害の特性とこれまで実際に障害者が体験した事例等をもとに、適切な接遇応対の例を紹介したものです。

さまざまな施設におきまして、障害者に対する接遇対応の際の参考にご活用ください。

名古屋市の場合、このガイドブックが合理的配慮のベースラインになるのでしょう。
知的障害や発達障害への配慮について、「もう少し書けることがあるのではないかな?」と思ったりもしますが、他の障害についての記述を読んでいると「なるほど。そうなのか」とわたし自身学びもあったりします。各障害を理解する共通のスタートラインとして意味があると思いました。

今後は、数多くの実際の合理的配慮の実践を積み重ねて、このガイドブックも充実させていきたいですね。

「内閣府合理的配慮等具体例データ集」はとても有用なサイトですね。可能性を感じます。ぜひご覧になってみてください。あなたのまちの具体例もあるかもしれません。

本当の気持ちがわからなくなる…

昨日書いた「困っていることやできないことはありますか?」に対して、「たしかにそう」「目からウロコが落ちた」という共感の反応をいただきました。みなさんそうなんですね。何が苦労か、不便か、わからなくなっている。

わたしたちは、その時その時の状況のなかで、可能な限りのベストのくらしを成り立たせようとして努力をしています。
が、その努力は、「苦労を苦労と思わないようにする」=本当の気持ちを抑えこむ、精神的不感症になる──面もあると気づきました…

40歳代の息子さんをお持ちの先輩お母さんが、先日、障害者差別解消法について話していた時に、

「私の年代だと、長年の暮らしで、差別を差別と感じないところもある」

と悲しそうにつぶやくのを聞きました。

このことばが胸に刺さりました。ずっと大変な苦労をしてきて、差別を受けたときでもじぶんたちが遠慮することが”当たり前のもの”と、されてきたからですよね。

そんなことを言わなくてもよい世界に変えていきたい。
いっしょに変えていきましょう。

【5月7日締切】障害を理由とする差別に関するアンケートのお願い(名古屋市)

名古屋市から届いた障害者差別に関するアンケートについて書きます。

**今回のアンケートは、名古屋市障害者団体連絡会の参加団体を通じて、名古屋市在住の該当のかたに発送されているようです。アンケートの入手については、ご自身の所属する団体にお問い合わせください。**

前提として、少しだけ「障害者差別解消法」の話をします。むずかしそうに思うかもしれませんが、意外とシンプルなことを言っています。

平成28年4月から施行される「障害者差別解消法」は、行政機関等が、「その事務又は事業を行うに当たり、障害を理由として障害者でない者と不当な差別的取扱いをすることにより、障害者の権利利益を侵害してはならない。」(法7条)と定め、地方公共団体等の職員が適切に対応するために必要な要領を定めるよう努めるものとする(法10条)と定めています。
⇒障害を理由とする差別を解消するために、行政職員が具体的にどのような対応をするべきかルール・マニュアルを決めるわけですね。

また、法14条において、「相談及び紛争の防止等のための体制の整備」を図るとしています。
第十四条 国及び地方公共団体は、障害者及びその家族その他の関係者からの障害を理由とする差別に関する相談に的確に応ずるとともに、障害を理由とする差別に関する紛争の防止又は解決を図ることができるよう必要な体制の整備を図るものとする。
⇒これは超重要です。実際に、差別を受けて、相談をしたいときどうしたらいい? 紛争を防止したり、紛争になってしまったときに解決する体制をどう整えるか?を国と地方公共団体は決めておきなさいということです。

いま各自治体で、これらの準備に向けた動きが始まっています。なにしろ「障害者差別解消法」は大きなインパクトを与える法律なので、真摯な取り組みが期待されます。

差別解消のためには、「当事者がどんな差別を受けているか」を知ることが不可欠です。どうするのかな?と思っていたのですが、先週、わたしが会員になっている愛知県自閉症協会・つぼみの会を通じて、名古屋市からアンケートが届きました。
2015年4月名古屋市障害者差別アンケート表紙

「障害を理由とする差別に関するアンケートのお願い」
名古屋市からアンケートをお願いいたします。
平成28年4月から施行されます「障害者差別解消法」に向けて、名古屋市職員向けの対応要領、相談窓口や紛争防止・解決のしくみをつくるにあたり、このアンケートを参考とさせていただきます。
今回は、名古屋市の団体連絡会に参加していただいている障害者団体のご協力によりアンケートを実施しております。回答内容などについては秘密を厳守し、他の人に知られることはありません。どうぞご協力をお願いします。

つぼみの会は、名古屋市に住んでいる正会員にこのアンケートを送っています。つぼみの会からの送付文に共感しました。
個人的な意見を行政に届ける機会はなかなかありませんので、日々、会員の皆様が感じていることをお書きください。子どもたちの今後の生活向上のためにも、ぜひご協力をお願いします。

回答期限は、5月7日(木)までです。

未来のために、ぜひ名古屋市の調査に協力をしましょう!

【期待】
今回のアンケートは、名古屋市障害者団体連絡会の参加団体を通じて行われています。
団体に参加していない障害者も多くいますので、名古屋市がその方々の意見を聴く機会も設けることを期待します。

【報告】障害を理由とする差別の解消に向けた地域フォーラム in 名古屋

2月7日に、「障害を理由とする差別の解消に向けた地域フォーラム」名古屋開催回に参加してきました。内容の報告は、後日内閣府のページであるそうです。
ここではわたしの印象に残ったことを記録しておきます。
IMG_1920

◆いよいよ差別を無くしていくぞ!

基調講演は、障害者政策委員会委員、筑波大学教授の柘植雅義さん。開口一番──

「障害を理由とする差別的取扱いの禁止が法律に明記された。いよいよ無くしていくぞ!というあらわれです」

と力強くおっしゃいました。
法律の解説をするときに、「これは理念を述べている」だとか様々な留保をつけて話をされることがよくあって、そのたびに、ブレーキがかかって、つんのめってしまうような印象を受けるのですが、「いよいよ無くしていくぞ!」というのはすがすがしかったです。

講演の内容は、先だってパブリックコメントにかけられ(過去記事)、まもなく閣議決定の見込みの「障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本方針(案)」(案はこのページにあります)についての解説でした。配付されたパワーポイントスライド資料は、ぜひ内閣府のページに掲載して欲しいです。国民みんなが伝え合って理解を深めるべきものだと思いました。

以下、1ページ目と2ページ目の写真を載せておきます(クリックして拡大)。
IMG_1921

◆障害者差別解消法は、障害者基本法第4条を具体化している

1ページ目で確認したこと:障害者差別解消法は、障害者基本法第4条を具体化している。そして、1月に又村あおいさんに教えてもらったことですが、障害者権利条約批准に向けて、障害者基本法は改正されました。

障害者権利条約>障害者基本法>障害者差別解消法とつながっているんですね!

【参考】
・内閣府:障害者施策の総合的な推進−基本的枠組み−
http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/wakugumi.html
⇒このなかにある、障害者制度改革の推進のための基本的な方向について【概要】(PDF形式:116KB)は、具体的にどう施策が進められてきたかわかりやすいので一見の価値があります。
IMG_1922

2ページ目で確認したこと:基本方針は、4つのブロックに整理できる。

1.障害を理由とする差別の解消の推進に関する施策に関する基本的な方向
2.行政機関等及び事業者が講ずべき障害を理由とする差別を解消するための措置に関する共通的な事項
3.行政機関等/事業者が講ずべき障害を理由とする差別を解消するための措置に関する基本的な事項
4.その他障害を理由とする差別の解消の推進に関する施策に関する重要事項

◆不当な差別的取扱いと合理的配慮〜行政と事業者の違い?

「2 共通的な事項」を読むと、行政機関等と事業者(いわゆる民間事業者)ともに、不当な差別的取扱いは法的義務として禁止されるし、合理的配慮が「求められる」ことにも、差はなくて、共通していることがわかります。

それでは、行政機関等と民間事業者とで違いがあるのはどこか? 「3」合理的配慮の提供が、行政機関等においては法的義務とされています。他方、民間事業者については、合理的配慮の提供については努力義務とされています。その理由は、解説にはこう書かれています。
事業者については、不当な差別的取扱の禁止が法的義務とされる一方で、事業における障害者との関係が分野・業種・場面・状況によって様々であり、求められる配慮の内容・程度も多種多様であることから、合理的配慮の提供については、努力義務とされている。

理由としては弱いのではないかと思うのですが、合理的配慮の必要な場面、求められる配慮の内容が、行政のようには定型的・一律には定義できないから、規範的な義務とするには、輪郭(適用範囲)があいまいだ、ということのようです。

この「法的義務としなかった理由」はとっても重要ですね。
なぜなら、定型的・一律に定義できるような合理的配慮が業界スタンダードとして確立すれば、主務大臣による行政措置のかたちで合理的配慮措置をするように指導等ができる可能性がでてくるからです。主務大臣医による行政措置については法12条に定められています。

例えば、鉄道など公共交通機関で、一律レベルの合理的配慮が実施され、スタンダードになっていった場合、そのレベルに達していない交通事業者に対して指導をするとか。物理的なバリアフリーがわかりやすいが、もちろんそれに限られたものではなくて、教育機関での人的な加員であったり、さまざまな配慮がありえます。

◆どうやって紛争を解決していくのか?

「4.その他障害を理由とする差別の解消の推進に関する施策に関する重要事項」が個人的には最も関心があるところでした。現実の紛争・対立をどう解決していくと法は考えているのか。
5 その他障害を理由とする差別の解消の推進に関する施策に関する重要事項2
 2 相談及び紛争の防止等のための体制の整備
 法は、新たな機関は設置せず、既存の機関等の活用・充実を図ることとしており、国及び地方公共団体においては、相談窓口を明確にするとともに、相談や紛争解決などに対応する職員の業務の明確化・専門性の向上などを図ることにより、障害者差別の解消の推進に資する体制を整備するものとする。

これを読むと、「新たな機関は設置せず」という箇所でひっかかってしまって、消極的な印象を受けるのですが、新たな機関の設置が「禁止」されているわけではなく、各自治体の判断で必要と判断すれば設置はさまたげられません。(フォーラム後半のシンポジウムのところで、大曽根寛氏(名古屋市障害者施策推進協議会会長)が「個人的見解」とことわりつつ、「名古屋市の場合、差別解消相談センターの設置などを検討するとよいのでは」と発言されていました。)

わたしが思ったのは、相談および紛争解決のための専門職員が必要だなあということです。「その行為は差別である」と判別し、宣告できる人が。
人の価値観はさまざまで、慣性の法則が働いているから、「考えを変える」ことは非常に困難です。「何が差別で、どんな合理的配慮が求められているのか」について、異論を持っている人に対応していくためには、知識や経験の蓄積があり、さらに人間観と信念が必要だと思うのです。そして、紛争解決のスキル(たとえばコミュニティーファシリテーター)も身につける必要があるでしょう。このような人材を、公務員のルーティンの人事異動のなかで育てることは相当難しいと思います。
もし万が一、差別を内面化してしまっている人が相談窓口に立ってしまったら、そこが差別の二次被害の現場になってしまいます。

これから、試行錯誤がされていくと思います。最初からできる人はいません(じぶんにやれといわれても責任の重さに尻込みするでしょう)。この仕事の難しさ、レベルの高さを自覚して、目標を目指して、学び続ける学び合うプロセス(そしてそれを支える体制)が大事だと思います。
この「相談窓口に立つ」ということが「尊敬に値する」とみんなが認めるような重要な職であるという認知がされていくことを望みます。

◆障害者差別解消支援地域協議会とは

最後に、「障害者差別解消支援地域協議会」について。
5 その他障害を理由とする差別の解消の推進に関する施策に関する重要事項4
 4 障害者差別解消支援地域協議会
(1)趣旨
 障害者差別の解消を効果的に推進するため、地域における様々な関係機関が、地域の実情に応じた差別の解消のための取組を主体的に行うネットワークとして、障害者差別解消支援地域協議会を組織することができるとされている。
(2)期待される役割
 地域協議会に期待される役割としては、適切な相談窓口を有する機関の紹介、具体的事案の対応例の共有・協議、協議会の構成機関等における調停、斡旋等の様々な取組による紛争解決、複数の機関で紛争解決等に対応することへの後押し等が考えられる。

まだイメージがわかないのですが、法がこの協議会に期待をかけていることは伝わってきます。

尾上浩二さんがおっしゃっていたとおり──「後押し」にもいろいろなレベルがある。「がんばってね」と一声かけるのも「後押し」です。地域協議会を実質的に機能させるためには、最初に柘植さんの言葉として引いた「障害を理由とする差別的取扱いを、いよいよ無くしていくぞ!」という魂をこめなくちゃと思います。

・内閣府:障害者差別解消支援地域協議会の在り方検討会
http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/sabekai.html#kentoukai

このページに、平成26年1月から3月にかけて検討されて定められた障害者差別解消支援地域協議会体制整備事業の実施に係る同協議会の設置・運営暫定指針(PDF形式:301KB)があります。既にモデル実施が始まっており、中間報告会も開催されたそうです。

・内閣府:障害者差別解消支援地域協議会体制整備事業報告会の概要について
http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/sabekai/houkoku/gaiyo.html

名古屋市でもモデル実施に手をあげて、始めるといいですね!(希望)

フォーラムに参加して、すぐには感想を書けなかったのは、「これはたいへんなことが起きているぞ」と思ったからです。もやもやする気持ちも同時にうずまいて。
それは、「これまで、差別に無自覚だったわたしたちみんなが、差別を解消するために努力をし合う」ことの尊さと困難さを思ったから。
なにかっていうと本音とタテマエを使い分けて、「本音至上主義」(「そんな理想を言ったって、できるわけないよ〜」)のわたしたちに、そんなことができるだろうか? 「合理的配慮を、逆差別!!」と吹き上がることもあるでしょう。

心に誓うのは、「負けない」ということです。

こわいなあと思う一面もあります。それでも。多様性を抱きしめ、みんなで、ルールとツールをつくっていく、オーナーシップを発揮して生きられる街がいい。
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