■名古屋市長:発達障害者支援のビジョン(名古屋市議会本会議答弁)

 6月30日の名古屋市議会の本会議で、木下優議員から「発達障害者支援法の取り組みについて」の質問がありました。
【参考】質問全文:速報木下:発達障害者支援法の取り組みについて

 自閉症協会愛知県支部からは、岡田副支部長が傍聴に出向きました。

 松原武久市長自ら答弁に立ち、発達障害者支援のビジョンについて語り、その中で、
本人や家族の思いを真摯に受け止め、発達障害の早期発見を実現し、保育、教育、就労といったライフステージを通じた支援を、それぞれの機関が連携して実現し、発達障害者が社会の一員として暮らしていけるようにしていく(要旨)
 と所信表明をされたそうです。

 現在、名古屋市では発達障害者支援法の成立を受けて、「名古屋市発達障害者支援体制整備検討会」を発足し、秋の発達障害者支援センターの開設に向けて審議を続けています。検討会には、行政、福祉、教育、医療、保育、就労、権利擁護、生活支援などの専門機関をはじめ、アスペ・エルデの会学習障害児・者親の会 かたつむり、えじそんくらぶ名古屋親の会、名古屋手をつなぐ育成会自閉症協会愛知県支部の当事者団体も加わり、「検討段階からの連携」を実現しています。

 本会議で、名古屋市長自らが、「市全体として、発達障害者支援体制の整備に取り組んでいく」姿勢が明確にした意味はとても大きいです。

 1月に要望書が出されたときには、半年後にここまでの進展をみるとは(期待はしていたけれど)予想していませんでした。発達障害者支援法が成立しなければ絶対になかったことでしょう。また、発達障害者支援法を「自分たちのもの」にしようとするNASプロジェクトなどの当事者のアクションが実を結びつつあるということなんだと思います。

 本当に、すごいことです。

【参考】(2005年7月6日追記)
・ジョーの発達障害サポート研究室☆: ■【報告】「名古屋市への発達障害者支援センター設置に関する当事者からの提案書」完成間近![No.34]
http://tamago-picture-world.cocolog-nifty.com/blog/2005/07/no34_b02d.html