■地域での普通の暮らし−支援者−地域生活支援=入所施設

 私の子どもは4歳です。自閉症の診断を受けてから2年半しか経っていません。将来のことを考えてみるのですが、はっきりと「こうする」という結論は出てきません。

★施設から地域へ

「入所施設から地域へ移行する」「ノーマライゼーションの理念の実現」といった話をよく聞きます。
 一方で「入所施設は必要だ」という意見も聞きます。現実に入所施設は増え続けています。
 施設について賛成・反対が対立していますが、賛成の方の意見を聞くと、無条件に「入所施設が理想である。最高の選択肢である」と主張する人はいなくて、「地域での支援のシステム、資源が整っていない現状では仕方がない」という「消極的賛成」が大半のようです。
 それに対して、反対する方も、現在の地域生活支援の貧困を認めていて「だから、地域支援を充実させながら、地域へ出ていこう」と主張しています。
 対立しているようで、対立していない?

★式にしてみました

【現在(イマ)】

 地域での普通の暮らし−支援者−地域生活支援=入所施設

(注)
 1 支援者には、親含む(人)
 2 地域生活支援は、社会的資源(モノ・金)、制度的保障と多岐にわたる
 3 「終着駅」としての入所施設

 この式で、左辺から右辺へ移項すると――

【近未来(コレカラ)】

 地域での普通の暮らし=入所施設※+支援者地域生活支援

 になるんですね。

(注)
※この式での入所施設は、
・一時避難の場所(シェルター)
・地域生活の練習をする場所=通過していく施設
 として機能する。

「何をいまさら当たり前のことを…」「荒っぽいまとめだなあ…」とあきれられそうですが、
「足りないものはなんだろう?」
「何を作っていけばいいのだろう?」
 と考えるときの整理になる気がして、式にしてみました。